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砂糖について?料理と砂糖の関係と作用について考えてみる。

 

砂糖のいろんな作用

砂糖を考えるの追加記事になります

 

砂糖水に食塩を少し加えると甘みが強く感じられます。これは砂糖と塩の相互作用で、他にも甘みと酸味 甘みと苦味などが有ります。このことは一方の味が二番目の味を強めたり弱めたりすることから対比現象と呼ばれます。

 

このほかに味付けには似た味の成分を混ぜた時に、味が強まることを相乗効果と呼んでいます、例えばよく例に出されるのが昆布とカツオ節で取る出汁です。昆布のグルタミン酸と鰹節のイノシン酸の両方のうまみ成分がお互いの味を強めてより美味しく感じます。

 

また変調現象と呼ばれるものが有ります。これは先に食べた物の味が後に食べた物に影響を与えることで、例えば甘い物を食べた後にフルーツを食べると少し酸っぱく感じたりすることです、この現象は味自体が変ったのでなく先に食べた物味が舌に残って、味覚の機能が鈍くなって起こるようです。

 

砂糖と塩の相互作用

砂糖水に少しの塩を加えると甘みが強く感じられますが、10%または20%の砂糖水に対して0.15%の塩、50%の砂糖水では0.05%の塩を加えた時にもっとも甘く感じられます。

60%を超すと塩を加えない方が甘みを強く感じます。相互作用も考えて使わなければ意味が無い事になってしまい、味のバランスが崩れて修正が利かなくなってしまいます。(お汁粉などは砂糖量の約0.5%位の食塩です)

 

砂糖と酸味の相互作用

砂糖水5~20%に酢を加えると、酸味が強くなっていき甘みは減少しますが、0.01~0.5%の酢液に砂糖を加えていくと0.3%位でいくら砂糖を加えてもなかなか酸味は消えません。

もっともよいバランスは、0.1%の酢水に砂糖5~10%の時です。これは寿司飯の合わせ酢、酢豚の甘酢などがこの割合で調理されています。

 

 

砂糖と苦味(カフェイン)の相互作用

砂糖の甘みは苦味(カフェイン)によって減少しますが、逆に苦味は砂糖によって消すのはかなりの量が必要になります。コーヒーにいくら砂糖を入れても苦味が消えないと言う事です、苦みを感じなくなるまで砂糖を入れるのは無理がありますから。

 

まとめ

 

砂糖にはいろんな作用があることが分かったと思います。味付けの”さしすせそ”では浸透圧による理由であることと、同時に砂糖の特性と使い方も頭の隅にでもあれば、より美味しく作れたり失敗が少なくなります。

酸味の強い夏ミカンなどのかんきつ類には砂糖を少しかけたり、カレーライスの仕上げにほんの少しの砂糖を加えると辛みの中にマイルドな味で美味しく食べられるとかです。

 

運営者   春眠