肉を柔くしたりジューシーにしたりする裏ワザてよく聞きますよね!
今回は肉を柔らかくするにはと言う事について色々書いてみたい思います。
いくつかありますので、その時々で使い分けるの良いんじゃないでしょうか?
またその使い方次第では安全性にも問題が有るようです。
肉を柔らかくするには?
いろんな方法が有りますので、チョット列記してみますね。
食材に対して下準備に物理的な方法
タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)の利用
調味料による肉の下処理
ブライン液:以前テレビとかでも紹介されていました。
長い時間の加熱
熟成によるタンパク質の変化
などが考えられますね!
どれも効果的ですが料理によって、また食材によって少しずつ効果は違います。
ひとつひとつ簡単になるかもしれませんが説明していきますね!
その前に「料理すると硬くなるか?」ですが、加熱によるタンパク質の凝固や、
肉の部位などの原因も有りますが、一番の理由は焼きすぎて余分な水分や旨みが無くなることです。
それを補う事が柔らかく美味しく感じられるようになると言う事になります。
食材に対して物理的な方法
筋肉に対して直角に切ったり叩いたりして筋肉を破壊してしまう事で、
筋肉(タンパク質)が加熱される時に収縮し結合部分が多くなる事を出来るだけ少なくしてしまおうと言う事です。
この時に大事な事は、肉に切り込みを入れたり叩いたりして薄くなってしまった肉を、元の大きさに戻して焼く事です。
全てに当てはまるわけではないですが、ステーキなどやポークソテー・鶏腿のグリルと言った厚めの肉を焼く時のポイントです。
そうする事で余分な水分を出来るだけ閉じ込める事が出来ますので、
ジューシーさを残しつつ柔らかい食感を感じられるようになります。
タンパク質分解酵素
生姜・パイナップル・キィウイ・リンゴや玉ねぎなどにはたんぱく質を分解するプロテアーゼと言う酵素を持っています。
絞った汁やすりおろしたりしたものに、漬けておくと言うやり方はよく見かけます。
また酢豚にパイナップルとか、洋食では懐かしいメニューでポークソテーハワイアン
(なぜか最近あまり見かけなくなりましたが)なんてのも有りますよね!
ただしこれは生のものを使うと言う事が前提です!
加熱されたものは酵素が働きません、ですので缶詰めなど使っても効果は有りません。
逆にデザートでキィウイのゼリーとか作る時はゼラチンに働きかけるので固まらないです、
ですのでこういう時は缶詰めを使うか加熱されたピューレまたは生のものはミキサーにかけた後に加熱して使う事になります。
長時間加熱による方法
これにはふたつのやり方があります。
ひとつめの代表的になるのはシチューですね!
その仕組みはこちらの記事に書いていますので参考にしてください
⇒本格的ビーフシチューを家庭で作る方法は?肉を柔らかくするコツを紹介
もうひとつは低温で時間をかけると言うやり方になります!
タンパク質の凝固温度は58℃からはじまりまり、そして60℃を越すと凝固し始め68℃を境に分水作用が始まります。
ゆっくり温度を上げるとタンパク質は縮みにくくなります、
その為に余分な水分(肉汁)が出にくくジューシーに仕上がります!
この方法は低温調理と言う方法ですが、家庭では難しいと思うかもしれませんが応用は出来ますよ。
例えば魚を焼く時に皮目をしっかり焼いて、
そのまま80℃位のオーブンに10分位入れれば大体中心は70℃迄になっているはずなので、ふっくら焼きあがるはずです。
肉に関しては次の記事が参考になると思います
⇒シェフ~三ツ星の給食の鴨のコンフィ―のレシピや作り方は?作ってみた!
タンパク質の熟成による変化
簡単に言えば熟成ですね!
さすがに本格な肉の熟成は家庭では不可能です。
魚については賛否両論あると思いますが、〆た後すぐよりは一日位時間が経った方が美味しいと言う意見も有ります。
好みは人それぞれでしょうが、あなたが食感を重視するのなら新鮮なほどいいと言う事になりますが、
時間を経過した方が身も柔らかく甘みも有る事は科学的にも証明されています。
店によっては魚の種類や大きさにもよりますが、3日~5日ほど熟成して提供している所も有るそうです。
それでは家庭では可能?
はっきり言うと可能のようです、ただし冷蔵庫に氷温庫が有る事が条件になります。
詳し説明は省略して氷温熟成のポイントを紹介しておきますね。(肉でも魚でも良いそうです)
食材に軽く塩をして、
アルミホイルで厳重に包み密閉できる容器に入れて、チルド室の温度を0℃~-3℃にして一日保存します。
これでより美味しくなっていると言う事のようです。
注意する点は丸のままでなくきれいにしたものであることは言うまでもないと思いますが、魚の場合ウロコと血はきれいに水洗いしておくことです!
調味料による下処理
ブライン液!
テレビなどで何度か紹介されていましたね。
特に鶏胸肉を柔らかくジューシーにする方法として!
ブラインとは簡単に言うと塩水の事を意味します。
あとよく紹介されている物に塩麹も有りますね、
塩麹はタンパク質の分解よりも炭水化物(デンプン)を分解するアミラーゼ
を多く含んでいますので使い方を間違えると逆効果になってしまいます。
塩麹にもプロテアーゼを含んでいますので、たんぱく分解酵素のところで紹介しても良かったんですけどね!
塩麹の注意点は炭水化物を含む食材には適していないと言う事と、味付けの濃い料理にはいいんですが、
薄味の料理には匂いが気になりますので、不向きです!
ではブライン液ですが、これは結構使い勝手がいいと思います。
はじめにその作り方を
水に対して5%の塩と砂糖を溶かすだけみたいですね(いろんなサイトを見ましたが、どれもそのように書いてありました)
つまり100㏄の水に対して各5gづつ溶かすとい事です!
なぜこれが柔くするのかは、酵素のようにタンパク質に直接働きかけるのでなく、肉自体を変える(ちょっと違いますけど)事にあります。
塩と砂糖の働きによることに有りますが
詳しく説明するとかなり専門的で難しくなるので、簡単に!
ただの水に食材を入れると細胞膜は浸透圧の作用で、膜を境に濃度を均一にしようとして水を取り込もうとします、
そうなると細胞膜が壊れてしまいますよね!
それを抑えるために食塩水を使う事で防げます(塩の役割はこれだけでは無いですが)
そして砂糖は保水性が強いのでタンパク質の水分と結びつきますしタンパク質を柔くする働きも有ります。
また塩辛さを和らげる役目も有ると思います(これは個人的な意見ですけど)
それで肉の水分が増えジューシーになり柔くなると言う事ですね!
ただ注意する点が有るみたいで、
サイトによってはどんな肉にも使えるといのが結構ありましたが(主に鶏肉 特に胸肉のレシピが多かったです)
そうじゃないと思います!
色々調べてみると、効果が有るのはどちらかと言えば豚肉や鶏肉みたいですね。
完全に中まで加熱することが前提のように思います。
だから特にから揚げなんかには効果的だと思いますね、
ただし肉が硬く得るのは感じられるのは加熱し過ぎによると言う事をわせれてはいけません!
なので牛肉や羊なんかのようなミディアムやレアにする方がいい料理には不向きです。
こんな場合は昔からある赤ワインと玉ねぎなどを使ったマリネが一番適した方法だと思いますね(PH調整法と言えると思います)
またそういう料理の場合、完全に中まで加熱されないので、安全性の面でも少し疑問が残ります
ブラインぶr液の方法は水分が肉の内部まで浸透する時に、衛生に注意していないと細菌も一緒に侵入する可能性もあると言う記事も有りました!
最後に
調べていくとまだまだあるようです。
PHの調整や炭酸ナトリウム(重曹)を使うなどなどです。
肉はPH5が一番固く感じられるそうで、PH2(弱酸性)が一番柔くなるんだそうです、ですからビールや炭酸水と一緒に煮込んだりヨーグルトに漬けこんだりすると柔く仕上げる事が出来るのだそうです。
これらは大体PH2位なんだそうです。
またフランス料理のマリネと言う技法もこれ有る部分が有ります。
確かにビール煮とか昔からある料理です、先人の知恵ですね!
また中国料理をする人から教えてもらったんですが、海老をプリプリにするために
重曹水に漬けたりするそうです(ただ食感はいいんですが海老自体の味は落ちる様ですけど)
要はそれぞれの食材に適した方法や組み合わせでしないと、
逆効果になったり味が落ちたり、安全性の問題が有ると言うっことですね!
全てを伝えきれてはいないですが
最後まで読んで有難うございました!
運営者 春眠