今日の出来事
今日は特に料理についてではなく、若い子からの質問からの雑談です。
でも私だけかもしれませんが、プロと言われてる人が料理を考えるとき多かれ少なかれ似たように考えてると思います。
では会話から
以前書いた スズキと夏野菜のパピヨットを作るのを見て思ったみたいで
”料理を考えるとき、どうしてるのですか?”って漠然と言われ!何がいいたいのって感じです。
よく聞くと、”ひとつひとつの目的と最後の味のイメージをどう考えてるか知りたい”みたいです。
なかなか一言では伝えずらい内容になってしまいます。
”ん~何と説明していいのか?”
(あくまでも私個人の考え方ですので)
今回はパピヨットの本来の料理の目的から説明します。
パピヨットは日本料理の奉書焼きとよく似ていると思います。
開けた瞬間の香りを楽しむ料理だと考えているのですが、
今回は店長から
”見た目の驚きであると同時に濃厚な味付けができないか?” とのリクエスト!
難しいリクエストです、本来の目的と違うので、
悩んだ末、濃厚なアメリカンソース(エビのソースです)で味付けすると同時にエビの香りを!
その濃厚な味でスズキを食べてもらおうと考えました。
問題はたくさんあります、組み合わせる野菜は?とか その味付けはとか?
ここからが味のイメージ作りになります。
それじゃどう考える?
問題1 野菜から出る水分でソースが薄くなる。
問題2 スズキとの相性は?
野菜は夏野菜で思いついたのはラタトウュです、でもこれはよく煮て、野菜の甘みを十分に引き出した割と濃厚な料理です、でも水分はかなり抑えられます。
これではスズキがエビの濃厚なソースと野菜の甘みの濃厚な味に負けてしまい、スズキでなくてもなんでもいい事になってしまいます。
じゃ! どうする野菜の材料は同じでも作り方を変えればって考えます。
見た目はラタトウュですが似て非なる料理です。作り方はほとんど同じなのですが、火にかける時間、強さを変え、あっさりとしかも歯ごたえを残してサラダ感覚に!
ソースとはどうなる?野菜の水分で薄くなるのならさらに濃厚に、ただし単に煮詰めるだけではエビのえぐみが強調されるだけで、、、、
つなぎで濃厚さをだし、生クリームで深みをだしバターを少し加えコクを加える。
このように組み立てていき、何度も頭の中で作り味をイメージして作って行く。
その為には味の記憶と、その調理方法がしっかり結びつくことが必要だ。 って話して!
”料理って本当に奥が深く難しいですね”との一言
でもこれが楽しいんですよね!
例えば数学で公式に当てはめ問題を解いていくような感じで!
本当にわかってくれたのかどうかは、少し疑問はあったけど興味をもってくれたらと思えた一日でした。
最後に
今回の話にもあるけど、決して美味しいもの同士を組み合わせれば美味しくなるとは限りません。
味覚と同じで、相乗効果 対比効果 抑制効果
これらお考えながらメニューを考えてます。
今回は雑談の話から、調理人が料理を考える時の頭の中(私だけかも知れませんが)
と言う話でした。
うまく説明できてないかもしれませんが!
運営者 春眠