今日の出来事から
「少しだけブイヨンに少しだけ塩を入れておいてくれる!」
「はい!でもなんでブイヨンを作る時に少し塩を入れるんですか?」
「味が締まるから、それと旨みを引き出す作用があるからね!アー味を付けるときのポイント覚えてる?」
「さしすせそ、でしょ」
「何でかは、理解してるよね」
こんな会話から、今日の話です。
さしすせそ?
よく言われてますが、”さしすせそ”ってなんでか分からず、とりあえずこの順番で味付ればいいって考えてませんか?
まぁ!確かにそうなんですが、もう一度しっかり考えてみる事にしましょう。
ひとことで言えば浸透圧の違いです。
これは和食の基本ですが、料理すべてに当てはまることですので、しっかり理解しておけば味付けの失敗は無くなりますし、レシピの本を読んでもその時どんな調味料で、どんな味を付けて次の工程に進むか分かり失敗しなくなります。
基本は分子の大きさ
簡単に説明すれば、それぞれの分子の大きさと、その目的です。
まず”さ” と ”し”ですが、砂糖と塩ですね。
砂糖の分子は塩より大きいため、同時に加えてしまうと塩味が付いてしまい、砂糖の甘みが付くにっくなります。
確かに甘みは感じられますが、それは食材のなかに含まれるのではなく、周りについたものが甘く感じるのであって、砂糖を付けて食べてるみたいな状態です。
少し説明を加えますね。
細胞には膜が有り分子を簡単に通さないようになっています、その為により小さな分子が先に入り込んで、あとから入る分子が入る隙間を作らないことになります。
砂糖の分子は塩の分子の約6倍ほど大きいと言われてますので、塩味が付いてしまい、砂糖の入る余地がないと言う事になってしまうと言う事になります。
また塩には繊維を引き締める作用があるためになおさらってことですね!
このあたりは、砂糖や塩の特性や役割、効果を知ればもっとうまく料理を作る事が出来るようになりますが、ここで説明するとかなり長くなりますので、別記事で説明します。
浸透圧を理解でき、調味料の持つ特徴が分かれば、料理は一段とうまくなります!今後詳しく説明できる記事を書いていきますので是非読んでみて下さい!
”す” ”せ” ”そ”
”す”は酢、”せ”は醤油、”そ”は味噌の事です。
ここからの調味料は分子の大きさよりは、その目的と調味料の特徴になります。
酢は加熱すると酸味が飛んでしまいますので出来るだけ後の方が良いです。
醤油と味噌は発酵食品の為に酵母が生きてます、これを早い段階で加え加熱すると言う事は、酵母を死なせてしまいせっかくの香りや風味を損なう事になってしまいます。
ただ目的によっては(生魚の臭み取り/例えばサバの味噌煮込など)早い段階に加え、最後に少し風味を出すために加えると言う事もあります。
疑問?
ここで少し疑問が出てきますよね!
そうです、合わせ調味料には塩も砂糖も入っていることが多いですね!これでは上で説明したことと違う事になります?
”さしすせそ”は和食の基本と言われるのは、煮ものが多いためです、その為に煮るときに味をしっかり 美味しく作るための調味料の使い方を表しています。
合わせ調味料の使用は、どちらかと言えば短時間で仕上げる料理に使います。
その為に浸透圧の差がどうのこうのと言う事は無いのです。
洋食での使い方はどちらかと言えば、下処理段階やパテや長期保存のきく料理に発揮します。
もう一つの疑問は!
ではお酒や味醂はどの段階でですね。
味醂は本みりん(アルコールを含んでいます)と味醂風味で違います。
お酒、本みりんはアルコールを飛ばしながら、甘みを加えると言う事で砂糖と同じでいいです。
味醂風味はどちらかと言えば照りなどが主な目的になるので、最後の方でいいです!
すべてを伝えきれないので少しずつ書いていきます!
洋食にもこんな語呂合わせみたいなものがないかと考えてはいるんですが!
運営者 春眠