味と乳化について少し考えてみようと思います
乳化
そもそも乳化って?少し専門的になりますが、しっかり理解したい料理の基本のひとつです。(他にはメイラード反応もありましたね)
乳化は本来混ざり合わないもの同士を、どちらか一方に分散し均一に混ざっている状態です。
例えば水と油をよく混ぜても、すぐに分離してしまいます この時の水と油の境界線を界面と言います。
水は水同士、油は油同士くっ付き合おうとする力(界面張力)が働くのでこのような状態になるのですが、この界面に作用して、性質を変えるのが界面活性剤と呼ばれる物になり、乳化を目的としたものを乳化剤と言います。
乳化剤がくっ付き合う力を弱めることで、それぞれの分子が離れ均一に混ざるような状態となります。
これが乳化と言われている物です。
簡単に言えば、例えば水と油を混ぜると一時的に混ざりますが、すぐに元に戻ります、ところが石鹸を入れて混ぜると白く濁り混ざって元に戻りません。
これが乳化です!この時石鹸が乳化剤の役割をしていることになります。
乳化例
乳化には2種類あり、
ひとつはO/W型(oil in water/水中油型)と呼ばれるもので、水分の中に油の粒子が包まれている状態で、例えば牛乳、アイスクリーム、マヨネーズがそれに当たります。
もうひとつはW/O型(water in oil/油中水型)で油の中に水の粒子が包まれている状態で、例えばバターやマーガリンがそうです。
何となくイメージできるでしょうか?
料理と乳化
それでは料理と乳化を!これをマスターすれば料理は一段と美味しく作れます。
それは食材に味が絡みやすく、水っぽさまたは油のベタベタ感が無くなります。また塩などの調味料も均一に混ざります。
特にオイル系のパスタ(特にペペロンチーノはシンプルなパスタなので)には欠かせない知識とコツになります!クリーム系のパスタはクリーム自体がすでに乳化しているのでつながりやすく失敗はよほどのことが無ければないです。ただクリームを使う料理は加熱しすぎないのがポイントになります。
ソースを乳化させるポイントは、混ぜながら茹で汁を数回に分け乳化させながら仕上げていくと言う事になります。言われれば単純なことですが、慣れないうちはどうしても混ぜるタイミングと茹で汁の量が合わず乳化がうまくいかないですね!
そしてブールブランもそうです!本当に乳化は料理とは切れない関係ですし、理解してマスターできれば料理は断然上手に美味しく作る事が出来ます!
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