今日の出来事
調理場での会話から!
「料理長、昨日レストランに食べに行ったんですが、魚料理のあの白いソースはなんですか?」
(私)「料理を見てないから何とも言えないけど、普通は魚料理にはブールブランかバンブランソースだね」
「どうやって作るんですか?家でも簡単に出来ます?」
こんな会話から!
ソースの違い
ブールブラン(beurre blanc/フランスのナントやアンジュー地方で魚料理のソースとして生まれたソースと言われています)
ヴァンブランソース(souce vin blanc)
どちらも魚料理の定番ソースです!ただし最近ではブールブランが主流になっています。
ひと昔、料理界でより軽くと言う流れがあり、生クリームを使わないソースなどが流行った事と手間が少ないと言う理由だと思います。
それに対し基本的にヴァンブランソースは生クリームを使うのでやや重たく感じられるのと魚の煮出し汁を作っておかなければならないと言う工程が一つ増えるので、より軽く感じるブールブランが好まれているからみたいです。
でもヴァンブランソースは魚の煮出し汁(fumet de posson)を使うのでより味に魚の旨みが強く感じられとてもおいしいソースであるのは間違いないことです。
今回はブールブランを中心に!
家庭でも作れますので是非!時には白いご飯もいいですが、フランスパンとワインの夕食もいかがです!
ブールブラン
先ず材料から
- エシャロット 50g
- 白ワイン 400cc
- バター 100g
これだけです。
分量は目安としていいです。ワインの質など多少は変わりますし、酸味のきつい時は少し砂糖を加える事やエシャロット(あまりどこでも売っていませんよね)の代わりに玉ねぎを代用しても構わないので!
これがエシャロットです。
では作り方を
- エシャロットをスライスまたはみじん切りにします、パセリの茎などがある時はそれも使います。(家庭でする時はシャロットの代わりに玉ねぎでも結構です、パセリも無くても大丈夫ですから!)
- 鍋に白ワインと一緒に入れて煮詰めていきます。(料理用のワインは煮詰めても酸味ばかりで甘みや旨みが出にくいので少し砂糖を加えるといいです)
- はじめは強火で構いませんが沸騰したら弱火でゆっく煮詰めていきます。
- 大体3分の1から4分の1に煮詰めます。
- 2人前の目安で約60ccを鍋に入れます。そこに小さく切ったバターを少しづつ加えていきます(沸騰させずに弱い火で、冷めない程度に)
- すべてのバターが入り完成です。(分離しないように絶えず混ぜてください、乳化させることです)
分離しないように少し生クリームを加えて軽く煮詰めてからバターを入れていくと失敗はほとんどないです。
これには理由があります、乳化している生クリームが入っていることでそこからスタートしているから分離しにくくなります。
またいろんなレシピにはワインビネガーとその酸味を抑えるために水を加えるのも有りますが、経験から言うとこの記事で紹介しているのが一番いいように感じます、酸味が欲しい時は仕上げにレモンの汁を加える方が爽やかで美味しく感じますから、またできれば生クリームは極力使わない方がいいですね!(あくまでも個人の意見です)
最後に盛り付けの例を(今回はソースの仕上げにレモン汁で味を締めて、トマトを加えてみました)
ヴァンブランソース
簡単に触れます!
ブールブランを作る初めの工程で、エシャロットをバターで焦げないように弱い火で炒め、そこに魚のに出汁汁を加え煮詰めていきます。
煮詰めた汁を漉して生クリームを加えさらに煮詰め、バターを加えていきます。
確かに魚の味が強調され美味しいソースですし、ホワイトソースに入れてシーフードのグラタンを作るといつもと違いより美味しいグラタンが出来ます。
こちらの詳しい作り方は今度魚のグラタンを作った時に書きますね!
家庭で
家庭では毎回こんな作業はできないですので、暇なときに(?)ワインを煮詰め(飲み残しとかあった時に料理用と混ぜても問題ないです)キューブの氷にしておけば、いつでも作る事が出来ます。
その氷を鍋に入れとかしながらバターを加えていけば、失敗はほとんどないと思います。
またワインを煮詰めるときに香草を少し(自分の好きな)加えるとまた違った味が楽しめます!
仕上げにも今回はトマトを使いましたが、アサツキとかでも綺麗です。ここからはあなたのセンスにお任せですね!
家庭でも出来るプロのソースは?
ブールブランは本当に美味しいソースですし、ちょっとレストランの料理みたいにできますよね!
他にもちょっと知っていればいいソースを、紹介しておきます。
例えばトマト系(だけではないですが)のソースなどを作った時に、もうちょっと何か味が、、、
って感じた時にプロも作って加えるソースが有ります。
コクが出て美味しく変わります、それはガストリックと言うソースです、参考に一度読んでみて下さい。
またパスタや煮込みにも使えるトマトのソース、 トマト・フォンディユは簡単に出来ますし、
応用が広いソースです。
例えばナポリタンや・アラビアータとかカポナータやラタトウュ・
鶏や豚の煮込み料理とか、そのままピカタなんかのソースとして!
最近は缶詰でトマトの基本のソースとしても売られていますが、
自分の好みに作るのもいいんじゃないでしょうか?
トマト・フォンディユの作り方の記事紹介しておきます。
このトマトソース、サルサ・ポモドーロとかトマト・クーリとかいろんな呼び方や使い方があるんで、
できれば一緒に読んだ方が理解しやすいと思います。
まだまだありますが、家庭でも知っていると料理の味がお店で食べる料理に近づきますよ!
最後まで読んでいただき有難うございました。
運営者 春眠