今日放送(10/27) のシェフ~三ツ星の給食で紹介されるスパゲティナポリタンについて!
どんなナポリタンが作られるか興味津々ですね!できれば挑戦して作ってみたいと思いますが、今回はナポリタンって?と言う記事を書いてみます。
ナポリタンの発祥は?
定説では横浜のホテルニューグランドの総料理長入江氏が考えた物ですが本当でしょうか?
これ以前にも横浜のレストランに有ったと言う記事はありますし、ナポリタンと言う言葉はフランス語にも英語にもありませんから謎は深まっていきますよね!
フランス式のナポリタン
フランス料理では付け合せ(garniture/ガロニ)としてエスコフェが紹介しています。そこには茹でたスパゲティにチーズとトマトピューレとバターで合わせた物としてナポリ風付けわせ(garuiture à la Napolitaine)と書かれています。
またラルース料理百科事典にも同じような記事が有ります。
このように日本でも大正時代には、茹でたスパゲティにトマトとチーズを入れ、ハムを加えブイヨンで煮ると紹介されています。
こう考えるとニューグランドが発祥は少し疑われますね!
フランスとイタリアのトマトソース
少し話を変えて、フランスとイタリアのトマトソースの違いについてです。
フランスのトマトソースは玉ねぎ・セロリ・ニンニクなどの香味野菜をベーコンの油などで炒めトマトを入れて作るのが基本的な作り方です。
それに対してイタリアのトマトソースはサルサポモドーロと言って、トマトにオリーブオイルとバジルを混ぜたシンプルなもので、そこににんにく・オレガノを入れるとマリアーナ、パンチェスタ(生のベーコンのようなものです)を入れるとアマトリチャーナ、唐辛子を入れるとアラビアータと種類が増えます。
昔の日本の洋食はフランス料理が基本でしたから、おそらくフランスのトマトソースを使っていたと想像できます。
トマトケチャップではなかった?
トマトケチャップはアメリカで生まれたソースです、ハインツ社が1870年ごろに作りました。
アメリカの人は本当にケチャップが好きな人が多いみたいで、ケチャップが安くなるにつれて家庭に定着していき、何にでもケチャップをかけるようになり、スパゲティにケチャップをかけて食べていたとしても不思議ではありません。
ニューグランドの入江氏がアメリカの兵隊さんがスパゲティにかけて食べているのを見てナポリタンをかんがえたと言うのも納得できます。
日本では初めのうちはかなり高価な物でしたが、味の改良と価格が安くなるにつて、従来のトマトソースに変わり手間もいらないケチャップになるのは当たり前の事ですね!
ちなみに本場イタリアのパスタにはケチャップを使ったものはほとんど存在しません。
ナポリタンはなぜ炒めるのか?
元は付け合せとしての料理ですので、大量に短時間で作ることは難しいですから、パスタを茹でて置き準備する必要性が有りました、また単品ならいいのですが付け合せとしても使っていたのですから、お客さんを待たしてしまう事や回転が悪くな売り上げに影響が出るなどで、茹でて置いておくことが当たり前となったようです。
イタリアブーム以前はアルデンテの認識もあまりなかったのも事実です。
イタリアでは炒めるのではなく、アルミのフライパンでソースと合わせるのが本来です、その為に炒めて作ると言うのは日本風のスパゲティと言われる由縁です。
ただ冷めたスパゲティを熱くするのですから、かなり長い時間炒めなくてはいけません、そこでブイヨンや白ワインなどの水分を加えて作るのが美味しく作る一つのポイントとなります。
そしてトマトソースからケチャップに変化したことで作り方も変化しました。炒めなくてはしっかり熱くならないと言う事はケチャップに多く含まれている砂糖がカラメル化します。中途半端のカラメル化は美味しく感じられません、よく炒めるのもポイントのひとつになってきました。
ですのでよく炒めてカラメル化させ焼きそばのようにならないように後から水分加えるのがいいようです。
まとめ
発祥から色々書いてきましたが、どうでしょうか?
本来の形が変化し入江氏がアメリカの兵隊さんが食べているのを見て、ケチャップで今までのトマトソースで作っていた付けわせのスパゲティ料理を、今のスパゲティナポリタンに進化させたと言う事は事実です、ですからホテルニューグランドが発祥と言うのが、限りなく正解のように感じます。
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