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ジャムを作ろう、砂糖の量は?固まるのはなぜ?コツと原理の話

ジャムはいつでも簡単に家庭でも、

プロの調理場でも作れます!

ジャムを作る原理とコツさえ知っていれば!

例えば砂糖の量はどのくらい入れれば?

煮詰めるのはどのくらいまでとかですよね!

そんな事にお答えします。

ジャムを作くろう!

自家製ジャム

我が家で作った梅のジャムです!

 

ジャムを一言でいえば”果物に砂糖と酸を加え適当に煮詰めてもの”ですね!

ジャムには2種類あります。

1、果物の形が全く無いもの。

2、一部形が残っているもの(これは特にプリザーブと呼ばれています)

果汁が固まるのはその中に含まれているペクチンと呼ばれている物質によるものです、

未熟な果物ではこの物質がプロトペクチンで固まる作用がありません、

また熟しすぎるとペクチン酸に変化しこれも固まる力がありません。

ですからジャムに適している状態の果物は熟す少し手前のものを選ぶとよいと言う事になります。

ジャムが固まる件って?

ジャムが固まるには3つの条件が、必要となります。

1、1%以上のペクチン

2、60~65%の糖分

3、酸 PH2.9~3.4

と言われています。

 

ペクチンは単体では固まってくれません、酸と砂糖(糖分)の力で固まるようになります。

 

チョット専門的な話になりますが、

糖分については、果実に含まれるペクチンと言うのはせいぜい1%もありません、

糖分(果糖)も10~15%位のものです。10%前後ですので砂糖を加えます、

これがかなりの量になります!

出来上がり100gのジャムに対し約60%、つまり60g以上が必要となります!

 

酸については、こちらはそんなに必要とはしません

1%もあれば十分ですので果物に含まれている酸で補う事が出来ます。

最近は甘みを重視し酸味が少ない果物が多くなってきていますので、

少し酸っぱい果物を選ぶようにした方がいいですね!

またはレモン汁などで酸を補うかです。

 

ペクチンに関してはよほどでなければ、果物自体で十分足りますので、

あまり気にする必要は有りません。

 

酸についても上に書いているように、

さほど気にせず、後はあなたの好みと言う事になります。

 

問題は砂糖の量と言う事になりますよね!

砂糖はどのくらい必要か?

通常ペクチンがゼリー化するためには糖度60~65%必要とされています。

これに対して果物中には大体10%前後の糖度が有ります、

そこで砂糖を加えると言う事になるんですが、

どのくらい必要かと言う事になりますよね。

 

砂糖は、出来れば上白糖より精製度の高いグラニュー糖をおススメします、

と言うのも上白糖に比べ後味がスッキリ仕上がります。

 

 

さて本題の砂糖の量ですけど、簡単な計算方法が有ります。

 

A:材料に含まれる砂糖の質量は10%前後(ここでは10%とします)

B:加える砂糖の量

C:食材の重さ

 

例えばCの重さを100gと想定します。

Bの加える砂糖の量を100gとすると

(A +B)÷(C+B)×100=糖分(%)

(10+100)÷(100+100)×100=110÷200×100=55%

 

これでは固まりませんが、食材を煮詰め(加熱)ていません。

半分の重さまで煮詰める(水分を)と言う事になれば

(10+100)÷(50+100)×100=110÷150×100=73%

これでは甘すぎますし砂糖も多いですよね、

で加える砂糖を半分の50gにすれば

(10+50)÷(50+50)×100=60÷100×100=60%

ですから

加えるグラニュー糖は50gと言う事になります。

 

と言う事はあなたがどこまで煮詰めるかと言う事で、

砂糖の量が決まると言う事になるんです。

材料を崩さずフレッシュ感いっぱいに作るとなれば、

ほとんどフルーツの重さと同じくらいに!

ドロッと完全に煮詰める時には、ほぼフルーツの50%位が目安と言う事になります。

 

でも最近はあまり糖度上げずに作る技術が有り、

日本で売られているジャムは40~50%位の糖度が主流のようです。

 

それでは上手に作るには、まとめますと

熟しすぎずまた若すぎる果物でなく、熟する少し手前のものを選ぶ。

水分が十分出るまで煮ていく。

2 3回に分けて砂糖を加え煮詰める。

(砂糖の量は目安として果物の半量から同量で好みの量で)

はじめは強火で煮詰まってきたら弱火にしてゆっくり沸騰状態を保つ。

(ペクチンの反応を促すためで煮詰めるのが目的ではありませんからね!)

加熱時間はあまり長くない方が好ましいです、出来れば20分位で。

(長時間ですとペクチンが分解してしまい固まりにくく、

ただ煮詰めただけで美味しく仕上がらないです)

火加減は思っているよりやや強火で。

鍋はできればホーロ鍋で、アクはこまめにとりましょう。

仕上がりの目安は、

水に少し落とし固まったまま底まで沈み

それから水に溶けるような状態です。

 

PS、砂糖を増やせば量は多く出来ますが、

果物の本来の味が薄くなりただ甘いだけの

(例えば)イチゴジャムになります。せっかく自分で作るのですから、

作る果物の味が前万に出るようなジャムを作りましょう!

(そんなジャムは店で買うと結構高いです!)

 

PPS,ペクチンの少ない杏、サクランボなどは砂糖をその半量で

ただし酸が多くないと固まりにくくなりますので

レモン汁を加えてください。

 

ブルベリージャムを作りながら違った観点の記事が有りますので、こちらも参考にどうぞ!

自家製ジャムの賞味期限や保存法・作り方は?疑問に答える知っておきたい事

 

是非自家製ジャムを作ってみて下さい。

 

運営者  春眠