今日は焼き豚を作りながら
「あれ?焼き豚とチャーシューて何が違うの?煮豚と焼き豚の作り方って?」
確かに中国料理のコックさんの作っているのを見ていたことがありますが、
家庭で作るのとは全然違いました。
でもスーパーで売っている焼き豚って?ラーメン屋さんのチャーシューって?
今回の記事は焼き豚(?)の作り方と、それぞれの違いについての記事になります
焼き豚と煮豚の違いは?
式で書くとこうなるんじゃないでしょうか?
叉烧(チャーシュー)=焼き豚≠煮豚となるんと思うんですけど!?
日本でよく言われる焼き豚の起源は中国の叉烧肉です。
この料理は日本の家庭では、専用の窯も無くほとんど無理です、
以前中国料理のコックさんが作るのを見ていましたが、メッチャ面倒でした。
豚のばら肉を紅麹で発酵させた米の「红糟(ホンツァオ)」を何度も塗りながら、
吊るした豚肉を専用の窯で焼いていました。
仕上がるにつれて赤く艶やかな叉烧が出来ていました、
少し甘めで香ばしく美味しかったのを覚えています。
それに比べ日本で売られている焼き豚は全く違う物です。
叉烧の起源は?
色々調べていくうちに、こんな論文を見つけました。
益子保志氏の国際情報研究の研究論文に「日本化する叉烧」
結構長いので、掻い摘んで紹介します。
中国のある地方で火事が起きました、焼け跡から子豚を引っ張り出そうとした少年は、
熱さに我慢できず手を放して触れていた指をなめました。
「很好吃!!(メッチャ美味しいやん!!)」
我慢できず子豚を食べてしましました。
それから子豚が食べ頃になった家を見つけると、その家を放火していました。
いずれつかまって裁判にかけられました、証拠品として出された子豚を裁判官が触れた瞬間
その熱さに耐えきれず、指を口に!!
裁判官もあまりの美味しさに、口をふさいでしまいそれ以来その地方では不審火が増えた。
と言う話があるそうです。
これが起源だと言う事なんですが、あくまでも作り話です。
ただ焼くと言う単純な料理法の香ばしさは食欲をそそるのは確かな事です。
広東料理圏では焼いて食べる「焼き味」が庶民のソウルフードで、
特に豚肉はもっとも好まれているそうです。
叉烧から日本の焼き豚さらに煮豚への変化は?
この事についても結構、この研究論文には書かれています。
読み方の変化や、調理の道具の変化・日本と広東の違いなどの説明などがあり、
読んでみると結構面白い論文なんですが、
結構詳しくあるのでここでは結論だけ紹介しておきます。
明治末期には、叉烧は焼き豚として紹介されていて、仮名読みでチャーシューと呼んでいた。
その後大正初期には料理屋の料理でなく、家庭料理として浸透して広東式の本格的な作り方から
簡素化された金串に刺したりフライパンで、
じか焼きでたれを塗りながらの作り方が紹介され始めた。
昭和初期には「家庭向き」「手軽料理」「素人に出来る」など料理本が出てきた。
戦後1950年になってはじめて「煮豚」が紹介され、
焼かずに煮ると言うさらに簡素化された料理法が紹介され
同じように「チャーシュー」と呼んでいた。
こんな流れで3種類の違った料理法の豚肉料理が同じように
呼ばれるもとになったと言う事になります。
なぜ煮豚が一般的なのか?
これまで見てきたように、煮豚は本格的なものから簡素化されて
家庭でも作れると言う事ばかりでなく、
ラーメン屋さんの影響も多々あります。
本格的な作り方に比べ、簡単に柔らかく日持ちがよく、本来肩ロースやモモ肉で作るんですが
やすいばら肉で作れ、さらに煮汁をたれに使えると言う利点があり、
ラーメン好きな日本人にとっては願ったりの作り方なんです。
焼き豚?煮豚?焼き煮豚!を作る
前置きが長くなりましたが、焼き煮豚を作って行きます。
以前記事でも一度ばら肉の焼き豚を紹介しましたが
⇒おせちの焼き豚の意味や作り方は?おすすめのレシピーで簡単に
今回は肩ロースで少違った、調理方法で作ってみました。
と言ってもほとんど似ているんですが、味は全く違います、
ばら肉の焼き豚はどちらかと言えば豚の角煮に味が近いと思います、
肩ロースを使う事でチョット焼き豚に近い食感と味になります。
本格的な叉烧とはかなり違いますけどね!
材料と作り方
今回はちょっと多めに作ってみました、仕上がりは半分を少し切る位になります。
豚肩ロース……2kg
濃口醤油……400㏄
料理酒……400㏄
水……800㏄
砂糖……320g
白ネギ……3束(青い部分です、白いところは千切りにして添えたり、他の料理に!)
生姜……150g位
ニンニク……60g位
少し中華風にするなら五香や八角を少し加えたり
、酒に紹興酒を少し混ぜるとより風味が良くなります。
このあたりはあなたの好みと言う事になりますが、
上の分量でも十分美味しく出来ます。
(家族の証言より)
始めに豚肉は縛って、塩を振って出来れば一晩冷蔵庫で寝かしておきます。
そうする事で旨みが凝縮されます、少なくとも2~3時間はしてほしいですね。
たっぷりの水と生姜(半分量)と白ネギ(半分量)で沸いてから約1時間弱い火で煮ます。
そのまま粗熱が取れるまで放置しましょう。
次に豚肉にアクなどが付いているので、水洗いします。
油をひいたフライパンで焼き色を付けます。
(しなくてもいいんですが、仕上がりにカリッとした食感が付くのでおすすめです)
タレを合わせ豚肉を入れ残りの生姜・白ネギそれとにんにくを入れ
弱火でゆっくり煮詰めていきます。
火加減にもよりますが1時間半から2時間はかかります、時々豚肉を返します。
段々煮汁がなくなってきますので、焦げないように動かしながら煮詰めていきます。
煮汁がとろみを帯びて、まとわってきたら完成です。
熱いうちに糸をほどき、自然に冷まします、熱くても美味しいですが少し甘辛く感じますよ!
冷めて冷蔵庫で一日たつと甘辛さをあまり感じず、甘みを感じるようになります。
ラーメンにもいいんですが、千切りのキャベツや白ネギとビールのアテに!
細かく切って焼き飯に最高です。
焼き飯⇒美味しい炒飯のレシピは?家でも作れる?お店の調味料や分量は?
おわりに
焼き豚・煮豚・叉烧の違いと言うか、要は同じものを示す名称でした。
本来の作り方を簡素化していたと言う結論になりました、
煮豚や焼き豚は本家中国でも認知されているようで、
日本式焼き豚として知られているようです。
まぁ日本人は色んなものを自分たちの好みに、変化するのが本当に上手な民族ですよね!
今晩は焼き煮豚をいただき物のホワイトビールと共に美味しく頂きました。
ビールについての記事もいくつか有りますのでよかったら読んでみては、、、
⇒ビール好きに朗報?ビール腹になる原因は?健康に影響はないの?メタボとなりやすい病気!
最後まで読んでいただき有難うございました
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