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塩については以前強塩・立て塩・振り塩とか海塩や岩塩なんかについて記事にしました!
参考記事⇒料理の塩の基本的な使い方は?味や特徴でおススメは?
和食の塩の使い方を参考にもう一度考えてみたいと思い、
調べてみました。
さらに水塩や塩のアク引きなんかもありましたので、紹介したいと思います。
洋食の使い方と共通する部分は多いですが、
より繊細な味付けをする和食の使い方・考え方も参考になると思います。
美味しく感じる塩加減は
基本的に塩は1%以内が、美味しく感じられると言われています。
以前にも書きていますが、人間の体内の塩分濃度は約0.8%位だからです。
料理の味付けにおいては、多少違いが有ります。
塩味と言うのは濃度によって違った味を感じます。
薄い場合はほのかな甘みを感じ、濃度が増すごとに甘みの中に塩味を感じるようになって
最後に塩辛さを感じるようになってきます。
しかし一般的で常識的な塩の濃度の基準が有りますので、
知っておくといいと思います。
お澄ましなどの吸い物の濃度は
常識的に飲むものの場合、あまり濃度が高いと塩辛くて美味しくないですよね!
和食のお吸い物は大体0.8%以内が理想なんだそうです。
洋食の場合スープなんかは大体1%以内が、美味しく感じられます
確かにスープにはいろんな物や動物性のブイヨンなので、
どうしても、素材の味を味わうと言う和食よりは、少し濃度が濃くなる傾向があります。
煮物の塩分濃度は
煮物は塩だけでなく、味噌や醤油などの塩分が有りますから
塩だけの量は、難しいですが
大体1.5~2%以内が美味しく感じられるんだそうです。
お吸い物の塩味の倍くらいの味が、目安になると言う事ですね!
魚や肉などを食べる時の塩分濃度もこれ以上の濃度になると
塩辛く感じてしまうんだそうです。
漬物を漬ける塩分濃度は
これは長い間漬け込む時と短時間では、違うのはわかると思います。
長期間漬けこむ時は腐敗を防ぎ保存が一番の目的になりますから、
6~10%にもなります、が食材と塩がなじみ柔らかく感じられるので
単純に10%の濃度の塩味とは違ってきますのも理解できると思います。
短期間の場合おおよそ半分の4~5%以内位のようです。
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料理をする時の塩は
料理に使う塩は精製塩です、これに炭酸マグネシウムと炭酸カルシウムを加え
空気との接触を防いで、防湿をしたものが食卓塩です。
食塩が95%以上のものを上質塩と言われますが精製塩より、少し純度が低く粗塩と呼ばれます。
これはニガリ(塩化マグネシウム)を含んでいて、少し湿り気が有ります。
この塩はこのような不純物を多く含んでいるので、
アクの強い野菜や漬物には適していますが、料理には向いていません。
精製塩は純度を高めマグネシウムやカルシウムなどを取り除き、
99%以上にしたもので苦みや癖が無くなりますが、
微量な不純物が有るので、より深い味わいになり料理に適しています。
また食卓塩はカルシウムなどが含まれる為に、
溶けると白濁してしまい料理にはあまり適していません。
和食の塩の使い方
和食の調理での塩の使い方の強塩・立て塩などは、
以前の記事に書いてあります、
書ききれていない、和食のプロの使い方を少し紹介します!
水塩として使う
水塩と言うのは、飽和食塩水の事で、
塩を直接料理の味付けに、使うデメリットを防ぐ目的で使います。
例えば吸い物には効果を発揮します。
塩と言うものはすぐに溶けるようなイメージが有るかもしれませんが、
割と溶けにくいもので、
「足りないなぁー」と思いながら足していくと、
突然塩辛くなってしまう事があります。
これは塩が溶けだしていき次第に塩味が付いてしまうからで、
これを避けるために水塩を使います。
つまり加えた時点で味が決まり、濃度が濃くならないと言うメリットがあるんですね!
水塩の作り方は
塩のアク引きを作る要領で作ります。
塩が結晶し始めた時に布で漉ます、時にはお酒を水の10%位足して作る事も有ります
塩のアク引きの方法
塩は粗塩(赤穂の天然塩等)がいいです。
塩1kgに対して卵の殻3~4個入れ、よく揉み混ぜます。
この時に水を少量入れると混ぜやすくなります、
完全に混ぜたらおおよそ400㏄の水を入れ、完全に溶かします。
もし溶け切れず塩が沈殿するよう出れば、さらに水を入れて完全に溶かすようにします。
これを火にかけゆっくりと混ぜながら煮詰めていきます、
この時に鍋の底に小皿なんかを入れておくと、後の作業がやりやすくなります。
フレンチのコンソメを澄ますのと同じ原理です。
そのうちに沸騰近くなると卵白が次第に固まるにつれて、塩のアクと結びついてきます。
決して強く混ぜないようにしてください。
このアクをきれいに取り除き、布で漉し再び火にかけて煮詰めていきます。
塩が結晶化し始めた時の状態が水塩です!
火にかけた状態にしていると、次第に表面に塩の結晶が出来て沈んでいきます。
ここで小皿がいい仕事をしてくれます。
小皿に溜まった塩を和紙の上に広げ天日でゆっくり乾燥させます。
鍋で乾煎りしてもいいですが、湿気しやすいので、
そのたび乾煎りしなおして使う事になります。
さらに旨みのある塩を作る時は、水を入れて煮詰めていくときに
昆布を入れて作るとまろやかで旨みたっぷりの塩が出来ます、
これは昆布塩と呼ばれるもので、鶏を焼いて作る料理に適しています。
和食ではありませんが、鴨のコンフィを作る時に
この塩を使うのも味がさらに深く感じられるはずです。
また鴨ではなく鶏腿で作るのもいいんではないでしょうか。
鴨(または鶏もも)のコンフィの作り方は次の記事を参考にしてください
⇒シェフ~三ツ星の給食の鴨のコンフィ―のレシピや作り方は?作ってみた!
最後に
和食の塩の使い方について書いてきましたが、中華・フレンチ問わず、料理には絶対必要な塩です!
和食の使い方のように繊細な使い分けは、なかなか有りません。
塩を理解し、出来るなら目的に応じて使う事で、
さらにあなたやわたしの料理は美味しくなる事でしょう!
塩には調味料としてではなく、その特性を利用した科学的や物理的な使い方も有ります。
例えば、浸透圧・タンパク質凝固促進効果・殺菌・褐色防止などです。
これらの事もこれまでもいろんな所で書いてきましたが、まとめた記事を書きますね!
運営者 春眠
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