あなたはジャガイモの美味しい茹で方って知っていますか?
正直なところ、
これは科学的に説明でき理想的な茹で方に近づける事はできます。
近づけれるというのは、
料理を作るときに家庭でそんなに正確に温度や時間が管理できないのでこういった表現をしました。
実際は如何したらと言うことについても、
そう言った事の紹介記事ですが、料理は滅茶苦茶奥が深いですという結論の記事にもなります。
ジャガイモを美味しく茹でるにはの科学的な説明
ジャガイモよ茹でるときに、あなたはどう聞いたことがありますか?
水から?
お湯から?
正解は水からですね!
よく「土から下の物は水から、土から上の物はお湯から茹でましょう」って言われています。
「じゃ~!どうして何でしょうか?」
加熱(茹でる)してるとジャガイモの中はどう変化してる?
ジャガイモを加熱していくと、ジャガイモのβアミラーゼが活発になって、
デンプンを分解して麦芽糖(マルトース)を作り甘くなります。
ここで大事な事は、温度なんです。
βアミラーゼは30〜65度で活発になるんで、
この温度をできる限り長く保つのが理想なんですが、、、、、
世の中そんなに上手くいかない様になっているんです何事も!
50度を越えたあたりから、
ペクチンメチルエステラーゼという酵素が活発になりだして、ジャガイモを固くしてしまいます。
つまり50〜60度を長く保つと、甘みも出ますが、ジャガイモが固くなってしまうデメリットが、強く出てきます。
一度固くなってしまうと、100度近い温度でいくら茹でても、柔くならないんです。
これがゴリゴリジャガイモになってしまう原因なんですね!
ジャガイモを美味しく茹でる科学的な結論は?
固くならず、甘みもできる限り引き出す茹で方は、30〜50どをできる限り長く保ち、
十分甘みを引き出したら、一気に温度を上げて50〜60度を通過させ高温にして、
デンプンを糊化させ、柔らかくするのが科学的な見方からしたら理想の茹で方になります。
話は少しそれるかもしれませんが、オーブンなどで作るとより甘みを感じられるのは、
加熱温度が高い為、水分が蒸発してより濃縮されるからなんです。
でも料理は奥が深いんです!
確かに科学的な見方からの茹で方は、甘く美味しいのかもしれませんが、そんな温度管理は家庭では無理ですよね!
もう一つ言わせてもらえば、プロの調理場でも難しいと思います。
以前、BBC放送(イギリスのBBCで、琵琶湖放送のBBCではありません)で
一流料理人と科学者の料理対決で、どちらがより美味しく料理を作る事が出来るかという番組が有りました。
料理は、前菜とステーキさらにデザートな3品
結果はどうなったと、あなたは思いますか?
ハイ!あなたの予想通り(?)料理人の勝ちです。
見た目は仕方ないとしても、科学的な観点から、最も美味しくなる様に作ったのにですよ!
番組での結論は料理のトータル的なものだという事でした。
つまりそれぞれの食材のバランスや関係が味に影響するという事です、
一つ一つが最高だったとしても、お互いが強すぎても駄目という事ですね。
なんだか人間関係にも言えそうですね、、!
ちなみにステーキの柔らかさは、科学者チームの勝利でした!
私の個人的な料理人としての結論は?
正直言わせてもらえるのなら、確かに料理は科学です、
全ての原因と結果は科学的に理解する事で分かることができます。
知識としてしっかり理解する事は、料理を美味しく作る基本だと思います。
でも料理を作るときは、食べる時の食感やそれぞれの食材とのバランスを考え作らなければ、
美味しく出来ないと考えています。
例えばジャガイモをのスープを作る時は、
まずジャガイモをバターで炒めて、少し透き通ってきたら、
ブイヨンを加えて強火で一気に温度を上げて作ります。
この時期にぴったりの冷静スープの記事を参考に
⇒冷製スープ・ビシソワーズ!パリソワって?家庭で簡単に作れる?
この作業も、一つずつの工程は科学的に一応沿っているんです(私の中では)
つまりソテー(炒める)温度は弱火で中心温度もあまり上げないようなイメージで
水分を飛ばし甘みを引き出す温度で炒め、
その後ブイヨンを加え強火で一気に温度を上げて50~60度を通過させるように考えているんですよ!
(嘘じゃないですよ!これも科学的な知識のおかげでたどり着く作り方になりますよね)
だから、あまり深く考えず楽しみながら作って、
「あれ?」って感じたら、科学的な思考で理解しながら覚えていけば、
きっと美味し料理を失敗せずに作れる様になりますよ。
少し興味深い論文を紹介して終わります。
終わりにちょっと面白い論文を見つけたので、要約して一部分紹介しておきます、
香西みどり氏(お茶の水女子大学生活科学部)
「野菜の食味と加熱」
野菜は加熱によって柔らかくなると同時に硬化も起こっています。
その温度において優劣な方が見かけの硬さの変化となっています。
硬化は野菜、果物など植物性食品に共通に見られる現象で、
60度付近の温度帯の加熱と諸条件で起きます。
硬化は植物の細胞膜の機能が低下、すなわち細胞死が起こった後に起きる。
細胞膜によって外界から保護されていた細胞が膜機能を失うと、
微生物の侵入が起こりやすくなり腐敗がはじまります。
腐敗に至る前に微生物の侵入を防ぐべき諸反応が
細胞壁及び細胞間隙に起こって組織強度が高まり、その結果加熱しても軟化し難くなる。
硬化の原因は主に細胞壁及び細胞間にあるペクチンの変化に有り、
50度以上の加熱で細胞膜の機能が低下して、
細胞に含まれるカリウムイオンが細胞壁に移動し、化学変化を起こし組織強度が高まる。
野菜の硬化は食品加工では、加熱殺菌の前に60〜70度の低温ブランチングとして利用される事が有る。
これは殺菌は一般に高温で行う為野菜が柔らかくなりすぎて、
形が崩れたり味が低下するのを防ぐ為の前処理として硬化させ防止する事が出来ます。
最後まで読んで頂き有難うございました。
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