低温調理は本当に、料理を美味しく出来る料理法の1つです。
でも低い温度で調理と言う普通の調理と違う温度なので、
色々とと違った考え方があります。
調理時間と加熱温度の関係・食中毒の事や
今まで、色々と書いてきましたがここでまとめ記事として整理しておきます。
また今まで書いていなかった、向く料理や食材などについても!
低温調理の加熱温度と時間とかその求め方などについては後に整理しておきます。
まずどんな料理や食材にっ効果的かについて。
低温調理に向く料理と向かない料理や食材は?
低温調理は肉料理をジューシーにシットリ!
そしてあなたがレアにミディアムにと思ったとうりに簡単に焼ける料理法です。
だからと言ってどんな料理にも良い結果が出るかと言うとそうではありません。
例えばステーキ!
レアにでもミディアムにでも思い通りに仕上げる事が出来ますが、
焼いた時の香ばしさや食欲をそそる焼き色(メイナード反応)を付ける事が出来ません。
その為に低温で調理した後に、サーッと表面だけを高温で焼くと言った作業が必要言成ります。
こんな風に考えると、どうも向く料理や向かない料理が有るみたいですね。
低温調理に向く料理は?
なんと言ってもハムやローストビーフ・蒸し鶏は最高に相性がいいですね!
(⇒低温調理なら、シットリ・ヘルシー!鶏胸肉のハムは家でもできるんだぁ!)
これらの料理は正直!レストランの味に負けませんし、お店で買うより安く作る事も出来ます、
そして何より自分好みの味付けが出来て、安心安全物が作れると言う事になります。
近々レビュー記事や料理記事を書きますね!!
では向かない料理は?
向かない料理としては煮込み料理や揚げ物の下処理なんかが有ります。
揚げ物の下処理は時間をかけた割には、効果があまりないようです。
ただ焼き鳥などの下処理は効果的で、低温でシットリジューシーに仕上げておき、
まわりをバーナーなどで焼き色を付ければ焼き鳥屋さんの様に仕上げる事が出来ます。
焼き鳥は香ばしく、そして中はジューシーにって家庭ではなかなか難しい料理ですからね!
後煮込み料理にはどうも不向きのようです。
何となくイメージで煮込み料理には向いているように感じるかもしれませんが、
煮込みと煮る料理は厳密には違うのがその理由になります。
例えばビーフ・シチュー(⇒本格的ビーフシチューを家庭で作る方法は?肉を柔らかくするコツを紹介)
作り方やその原理はリンク先を参考に!
この料理(煮込み料理全般)を簡単に説明すると、その食材の旨みをソースに移して、
その旨みをまた食材に戻すと言う作業煮込み料理なんです。
(煮込み煮るは違う⇒煮ると言う事と煮込むと言う事は違う料理方法?その違い・目的は?)
ただ最近はレストランでも軽い煮込みとして、ジューシーに仕上げた食材を多めのソースで
シチュー仕立てに提供する事が有りますが、
こんな時には低温調理は理想的な効果を発揮します。
低温調理に向く食材は?
料理に付いては何となくイメージが出来たと思います
では食材はどうなんでしょうか?
まず考えられるのが、なんといっても普通の加熱ではどうしてもパサパサで硬くなりやすい鶏胸肉です。
そして牛肉!(特にステーキですね)
牛肉は焼きぐわいで、美味しさが違いますから温度管理がものを言いう食材だからです。
向かない食材は?
代表的なものとしては野菜類です特に根菜類ですね。
野菜にはデンプンやペクチンを多く含んでいるので、
どうしてもある程度の高温で調理する方が美味しく仕上げる事が出来るんです。
デンプンやペクチンは80℃以上の加熱で変性するので、
低温調理の50~80℃の温度帯では、繊維組織の重合が起きて硬くなってしまうんです。
根菜類を柔く煮ようとするとどうしても95℃まで加熱する必要が有るんです。
魚はどうどうでしょうか?
基本的に生で食べる事が出来ると言う前提ならば、
低温調理には向く食材になりますが、
そうで無ければ仕上がりに、嫌な臭いがする事が有ります。
ただ魚のタンパク質は肉に比べ繊細で50℃で収縮し始め60℃前後で乾燥し始めます。
なのでこれまでの料理は乾燥させるまで加熱してしまい、
調味料やソースで補うと言う料理がほとんどです。
最近は料理界でもシットリ仕上げようと言う波が出てきて
そんな料理が多く紹介されてきました。
でもまだまだ開発の余地が有る食材だと言えますね!
魚をしっとりレアに仕上げる温度を参考に
38℃以下では魚の脂が溶けださないので生っぽく感じます。
レアなら40℃位でしっかり火が通るのは48℃位です。
スズキ……47℃ 鯛……43℃ アマダイ……45℃
ヒラメ……48℃ マグロ……40℃ サーモン……40℃
低温調理とはのまとめ
低温で調理しているのに何で生焼けにならないかと思いませんか?
それにはタンパク質の変性について知らなければなりません。
加熱温度とたんぱく質の変性って?
タンパク質は加熱して火を通すと言う事はタンパク質を変化(変性)させると言う事です。
次の記事にもそれなりに詳しく書いていますが、もう一度!
(⇒水島流ハンバーグの焼き方は低温調理?調理法のメリットデメリットについて!)
タンパク質は大きくミオシン・アクチン・コラーゲンの三種類で構成されています。
これらのタンパク質は45~58℃の間で変化が始まり60度を超えると細胞が壊れ始めます。
(魚もう少し低い温度帯35~45℃です)
細胞が壊れると言う事は、肉汁が出てしまいパサパサで硬くなってしまうと言う事です。
50℃……ミオシンが収縮し始め生肉の食感が無くなり始める
56℃……コラーゲン(硬質タンパク質)が徐々にゼラチン質になり始める温度
60℃……肉の色が変わり始める温度
66℃……水分の多いアクチンが収縮を始める温度、つまり肉汁が出始めると言う事です。
参考にステーキの温度は
レアは55~65℃・ミディアムは65~70℃・ウェルは70~80℃
肉が硬くパサパサで美味しくなくなるのは
1、アクチンが変性して試合肉汁を出しつくしパサパサに成ってしまった。
2、コラーゲンが完全に溶けていない
⇒コラーゲンは56℃から変性し始めますが滅茶苦茶時間がかかります、
70℃を超えるといっきに進むんですが、この温度ではアクチンが変性してしまいます。
だから50℃~65℃の間で時間をかけてゆっくり調理すれば
ジューシーに仕上げる事が出来ると言う事になるんですね!
低温調理のデメリットは?
なんと言っても時間がかかると言う事ですが!
それは煮込み料理も同じなので、仕方ないと言う事にして!!
衛生管理ですね!!
低温で調理と言う事は食中毒がどうしても気になる事となります、
食中毒菌は20℃~50℃で最も繁殖します。
なので低温調理は基本的に50℃以下での加熱は有りません。
ただし生でも食べられることを前提とした魚に関しては別になります。
63℃で30分の加熱って?
食中毒の加熱殺菌として63℃で30分が法廷での決め事としてあります。
では63℃の加熱しか駄目なのと言う疑問が・・・・!
大丈夫ですよ!
これにもうひとつ補足が有り63℃で30分と同等の加熱殺菌が有れば良いと言う事になります。
O-157でよく目にするようになった75℃で1分加熱も同等加熱殺菌になります。
これは計算で加熱する温度を決めれば時間がわかります。
式は
D=Dr10^(Tr-T)/Z
Tr=63 ℃ Dr=30分
D=あなたが加熱しようとする温度に必要な時間
T=あなたが加熱しようとする温度
Z=5~8なのでここで最も安全とされる8を!
DとかZについてや加熱時間の求め方は次の記事に詳しく説明しています。
⇒低温調理によく出てくるD値とかZ値っていったい何やねん?加熱殺菌に必要なん?
⇒低温調理の安心安全な加熱温度と時間の求め方は?簡単にできるの?
最後にひと言
低温調理は本当に家庭でもお勧めの料理方法の1つです。
料理のレパートリーも増えますしね!
一度作ってみると、思っているほどめんどくさくなく、
簡単です。
それは保証しますよ!
我が家でも始は嫁や娘に
「またなんか変なもんに興味持って始まったみたい、
温度や時間ってめんどくさそうな事言ってるわ」なんて目で見られていましたが(被害妄想?)
作っているのを見て、食べてみて
「思ったより簡単そうやね」と言っておりました。
料理の記事は少しずつ紹介していきます。
しつこいかもしれませんが、決して安いとは言いませんが
最後まで読んでいただき有難うございました。
運営者 春眠